コクワガタ

昨日、家に帰り着いたらエントランスのところに黒い虫が動いていた。
クワガタのメスだった。
ひょいとつまみ上げ、そのままつれて帰った。
ドアを開けると、倅が「おかえんなさーい。」と言って駆けてきた。
その鼻面に、つれて来たクワガタを差し出すと、「わー、クワガター。」と大喜び。
「さわってもいーい?」「いいよ。」とやりとりがあって、倅が人差し指でクワガタの背中をやさしくなでた。掴むのは怖いらしい。
とりあえず、綿棒の入っていたプラスティックケースにクワガタを入れ、倅に渡した。
「クワガタさーん。」と言いながら、プラスティックケースを覗きこむ倅。
「今日は、クワガタさんに○○くん(倅のこと)と一緒にいてもらって、明日、お外に帰そうね。」
というと、「はい。」と聞き分けた。
そして、今日、「クワガタさーん。」と言いながらプラスティックケースを覗きこむ倅。
「絵本でしらべるー。」と図鑑を捲る。プラスティックケースから出してやった虫を図鑑に乗せてしげしげと眺める。そして「これだねー。」とコクワガタのメスの写真を指差す。
「そうだね、コクワガタのメスだねー。」「コクワガター。」
もういちど、「これ、コクワガター?」と聞き、私が「そうだよ。」と答えると「うん。」と納得。
背中をなでたり、手に乗せたり、しばし、観察したりした後、得心したように「お外に出すー?」
「そうだね、コクワガタさんもお外に出てご飯食べないといけないもんねー。」
ベランダからひょいと外に出した。
倅は満面の笑みで「ばいばーい。」
倅にはいい経験になったようだった。